戦国武将・福島正則の墓所は小布施
撮影場所:小布施町:岩松院
劇空間夢幻工房:岩松院住職渡辺章宏さん
《ひとことインタビュー》
『 実は、私も出るんだよ!!
今回、ちょっとだけ…..!! 』
2019年 8・31ー9・1
続・福島正則最後の戦い
小布施総合公園 野外ステージ
戦国武将・福島正則の墓所は小布施町・岩松院にある。司馬遼太郎の名作「関ヶ原」では、豊富恩顧の武将でありながら西軍を敗北に導いた愚劣な人物として描かれており、後世の評価はいささか芳しくない。大坂の陣後、徳川家から警戒された正則は信州へ転封となり領地は大幅に削られた。
だが、正則が晩年を過ごしたこの北信濃の地では、彼が精力的に行った治水工事や新田開発の功績が今もなお語り継がれている。本当に正則は思慮の浅い“猪武者”だったのか?そんな通説を一転させる舞台演劇がこの夏、彼が眠る小布施の街の野外ステージで上演された。
NPO法人・劇空間夢幻工房が手掛ける「続・福島正則~最後の戦い~」は昨年小布施の野外シアターで上演され、大きな反響を呼んだ舞台の続編だ。この作品は長野県出身の時代小説家・大久保智弘先生の時代小説大賞受賞作「水の砦」を原作としている。正則の人間像を再評価し、大胆な解釈でその智略と策謀を描いたものだ。仇敵である徳川家宿老・本田正純はもとより、大久保彦左衛門から家康の長女・亀姫までが暗躍する奇想天外なストーリー展開。歴史ファンならば思わずニヤリとさせられるような描写が随所に満ちている。
だが、戦国期の知識が無くともご心配は無用だ。夢幻工房の繰り出す大迫力の殺陣や、華麗なギター&バイオリンのライブ演奏。そしてダイナミックな舞台演出を前にすると、すぐに幻想的な時代活劇の世界へと吸い込まれてしまう。脇を固めるキャストもミュージシャンからベテラン俳優まで多彩。地元小学生らも参加する集団ダンスシーンも実に心地良い。是非この魅惑のパフォーマンスを体感していただきたい。福島正則という稀代の名将の魅力を再発見できることだろう。